モラハラ夫と離婚するには

モラハラとは

竹田先生

モラハラの正式名称は、「モラルハラスメント」です。

その意味は、倫理や常識を超えた嫌がらせ行為やいじめなどのことを指します。

言葉や態度など「目に見えない暴力で相手も追い詰める行為」です。

具体的には、暴言を吐く・無視をする・物に当たる・生活費を払わないなどの行為を指します。

夫婦関係では、自分の意のままに配偶者やパートナーを支配する手段として、モラハラを手段とされることがあります。

モラハラの被害者が心を痛め、離婚請求の原因になることがあります。

 

モラハラをする人の特徴

当事務所には、モラハラを受けた被害者の方が多くいらっしゃいます。

被害者の方の話を聞いてみるとモラハラ加害者には、年齢も育った地域も違っていても、共通する特徴があることに気が付きます。

モラハラをする夫の特徴には以下のものがあります。

・表の顔と裏の顔の2面性を持つ
・「釣った魚には餌はやらない」が極端。結婚するまでは、優しく好人物
・いきなり無視を始める
・何もかも人のせいにする
・「後だしじゃんけん」
・言葉攻めで心をつぶす
・本当はいい人で、自分が悪いから怒らせたのだと思わせる
・モラハラ環境で育った

ここでは、モラハラをする夫の特徴について簡単にまとめました。

以下の記事では、上記で提示した各項目についてひとつずつ詳しく解説しております。
▼▼▼

モラハラ夫の特徴

モラハラ夫と離婚する

モラハラ夫加害者と離婚するには、相当のエネルギーと時間が必要になります。モラハラ加害者は、自分に都合の悪い話を避けたり、相手を混乱させ、疲弊させ、自分が優位に立とうとします。

相手はあの手この手であなたを言いくるめてくるでしょう。

言われているうちに、「私が悪かったんだ」「私が間違っていたんだ」と思うようになってしまいます。

 

モラハラ夫と離婚するための流れ

  • まずは別居を始める

モラハラ被害を受けている場合、それが原因であなたの生活そのものがストレスや屈辱に満ちたものとなり、それが心身の不調をきたす可能性もあります。

そのため、一早く、モラハラ加害者と同居している状態から脱出する必要があります。

 また、あなたがモラハラ加害者に対して離婚請求をした場合に、相手が離婚を拒否する可能性もあります。

その場合、後々に離婚訴訟を起こした場合に有利に進めることや、相手を精神的に離婚するように仕向けることにも役に立ちます。

なお、別居した後、加害者から「反省したから戻ってきて欲しい」と言われたりしますが、しばらくたつとまた同じようにモラハラを受けてしまう可能性もあるので注意が必要です。

  • 別居後に離婚協議を開始する

この場合、あなたが直接モラハラ加害者である配偶者と交渉するのは、大きな難が伴います。

モラハラ加害者は、あなたと離婚協議をする場合にも、自分に有利に進めるために、あなたにモラハラ行為(暴言や物に当たるなど)を繰り出してくる可能性があるからです。

従って、モラハラ加害者と離婚協議をする場合は、家庭裁判所の離婚調停を利用するか、又は、モラハラ案件に長けた弁護士を代理人に立てることをお勧めします。

家庭裁判所での離婚調停は、裁判所があなたと配偶者の間に入ってくれる(調停委員があなたと配偶者の話を各個別に聞いてくれます)が、あなたの味方ではありません。

あなたが「モラハラ被害者であることを裁判所で訴えても」です。

また、調停委員による二次被害も考えられます。

調停委員がモラハラを理解していないこともあり、モラハラ加害者の味方となり、あなたを説得にかかる可能性があります。

ですから、弁護士を代理人に依頼して、弁護士にあなたと配偶者との間に入ってもらうとともに、できるだけモラハラ案件に精通した弁護士であれば、あなたにとって最大限有利な方法を選択してくれると思います。

当事務所はモラハラ案件に長けており、当事務所の弁護士にご依頼いただければ、対策としては万全であると言えます。

  • 離婚訴訟を提起する

 モラハラ加害者は、自分の主張が法的に通らないものであったとしても、それをあなたに押し付けてくることがあります。

それは、今までのあなたとの夫婦関係での習慣の延長線上の行動でもあります。

協議や調停では、対話による問題解決プロセスですので、モラハラ加害者の主張が法的に認められないものであったとしても、強制力を持ってモラハラ加害者の主張を排除することはできません。

これに対し、離婚訴訟においては、対話ではなく、各当事者の主張が証拠によって立証されるか、とか主張が法的基準に照らして認められるかの判断で判決を下す手続きです。

従って、モラハラ加害者が法的に無理な主張を貫いたとしても、裁判官の判決には無意味であり、モラハラ加害者の主張を排除することになるのです。

 また、離婚調停までの手続きにおいて、モラハラ加害者が弁護士を立てていない場合、訴訟提起をすることにより、弁護士を立てる可能性が高くなります。

弁護士を立てることにより、パワハラ加害者が法的に無理な主張をしたとしても、代理人弁護士がそれを諫めてくれる可能性があるのです。

 

モラハラ夫と離婚するための準備

心身の安全

モラハラ加害者は、あなたに対して、倫理や常識を超えた嫌がらせ行為やいじめを行ってきます。

暴力を振るわないまでも、あなたを物理的、精神的に追い詰めていきます。

あなたが離婚を決意したとしても、その環境に変化は起きません。

ですので、モラハラ加害者と同居を続けると、あなたの心身がむしばまれていく可能性が高いです。

心身の安全を図るため、別居を早く開始することが肝要です。

 

モラハラの証拠を集める

モラハラの証拠というのは、

「モラハラ加害者が暴言を吐く」「物に当たる」などの

音声画像録音・録画したり写真撮影したり、それができない場合には、日記などで詳しく記録を残しておくことが必要です。

別居を開始したり、離婚調停や離婚訴訟になると、配偶者がモラハラ行為をする場面に直面することがなくなり、モラハラの証拠収集が難しくなります。

同居時にモラハラの証拠が収集できないと、調停や裁判で相手のモラハラの主張をしても立証できないことになり、あなたの認識したモラハラ被害を前提とした離婚問題の解決が難しくなります。

 

モラハラ夫のチェックリスト

1.長期間、無視されたことがある

2.「夫の言うことは、絶対」と自分に言い聞かせ、たとえ間違っていると思っても、それを指摘でき

3.「夫が帰ってくる」と思ったら、恐怖心から心臓がドキドキする

4.夫の不機嫌な態度が怖くて、怒らせないよう、常に気を遣っている

5.セックスを自分から断ることができない

6.夫を怒らせないように、機嫌を損なわないようにと、子どもの行動まで制限してしまう

7.生活費が足りなくなると、自分の貯金を取り崩す事がある

8.新しい服を買ったことがない

9.どんな酷い仕打ちをされても、「自分が我慢すればいいのかな」と思っている

10.結婚してから、自分の友人に会ったり、趣味を楽しむことがなくなった

どれかひとつでも当てはまったらあなたはモラハラを受けている可能性があります。

モラルハラスメントの被害者は「私が間違っている」、「私が悪い」と思って我慢している方が多いのですが、まずは自分が被害者だということに気付くことが重要です。

我慢していても、それが苦痛となってしまいます。

モラルハラスメントはどんどんエスカレートしていきます。

モラルハラスメントの被害にあわれている方は、一人で悩まず、まずは当事務所までご相談下さい。

 

モラハラ夫との離婚で慰謝料請求

モラハラ被害で、あなたは相当な心身共に損害を受け、婚姻生活に終止符を打たざるを得ない状況に追い込まれました。

その精神的損害をモラハラ加害者に要求したくなるのは当然であると言えます。

しかしながら、裁判において、モラハラ被害に対する慰謝料請求が認容されることは難しいとされています。

DVや暴力事案においては、慰謝料請求が認められやすいです。

他方で、モラハラの場合は、そもそも、物理的な攻撃でなく言葉や態度で嫌がらせをしてくるためそれを証拠化しづらく立証がしにくいことや、物理的暴力による身体的損傷とモラハラによる精神的ダメージとは一線を隔する評価がなされているとも言えます。

したがって、モラハラの主張は、婚姻関係の破綻を基礎づける事情としては有効ですが、慰謝料請求にはつながらないというのが実情です。

 

当事務所のモラハラ夫と離婚の解決事例

実際に当事務所で取り扱ったモラハラ事例の一部をご紹介いたします。

依頼者 30代後半 妻 看護師
相手 30代後半 夫 会社員
子ども 二人(10歳、7歳)
手続 調停離婚
 

経緯

自宅内で暴れる、こちらの意見を一切聞かないなどのモラルハラスメントと見られる言動があり、依頼者は離婚をしたいということで当事務所に相談に来られました。
夫は子どもに対してもモノを投げつけたり、蹴飛ばしたりという行為を日常的に行っていたため、子どもは夫が帰宅することを怖れていました。
当事務所に相談に来られた段階で妻は、既に子どもを連れて別居をしていました。
 

当事務所の対応

当初、夫は離婚を拒否しており、「もうやらないから、許して欲しい」などと依頼者に対して言ってきていました。
依頼者もそのような夫の態度に対して、心が揺らいでしまうこともありましたが、弁護士から、一時は収まるかもしれないですが、そのうちまた元のように暴れたりしてくることを伝えたました。
その結果、一緒に暮らすことは難しいと判断し、離婚に踏み切ることにし、調停を申し立てました。
夫は調停を申し込まれたことで諦め、離婚に応じました。
 
夫には不貞の疑いもあり、慰謝料の請求も検討をしたが、依頼者の要望を尊重し、早期に決着させることを優先しました。
 

結果

調停離婚の成立
 

所感

離婚を拒否していた夫に調停を申し込むことで諦めさせ、解決することができました。

 

▼そのほかのモラハラ事例については下記をチェック▼

別居する前から弁護士に相談することで、モラハラ夫とスムーズに離婚ができた事例

モラハラ離婚の解決事例一覧

 

モラハラ夫との離婚は弁護士への依頼をおすすめします

ですので、モラハラ加害者との離婚の話は、あなた自身が相手と直接接触をしないですむよう、モラハラ加害者と関係のない信頼できる第三者に相談するべきです。

第三者としてベストなのは、弁護士です。

弁護士は交渉のプロですし、相手に支配されない交渉術を心得ています。

したがって、モラハラのことを知っている、信頼できる弁護士に相談することをお勧めします。

 

 

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代表弁護士 竹田卓弘

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